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無料廃車や廃車買取はなぜ可能なの?

■本当に無料?
ディーラーなどで自動車を買い替える時に、今乗っている自動車を
そこのお店に処分費用を払って引き取ってもらったことがある人も
多いのではないでしょうか。

実際、ディーラーなどに自動車を下取りしてもらう際には、「引取
手数料」や「下取車諸費用」などが1~2万円程度掛かることが
あります。

これらの費用は担当者と交渉することにより減額やゼロにしてくれる
こともあるようですが、そもそも交渉に応じてもらえなかったり、
何の説明も無いまま新しく買う自動車の代金に上乗せされていたり
して支払わざるを得ないことが多く、自動車の下取り額がゼロで
あったらこれらの費用分、支払額が増えるなんてことになりかねない
のです。

買取業者であればこのような手数料などは掛かりませんが、
処分したい自動車が事故車や不動車などであった場合には
買取ってもらえないこともあります。

ところが、買取業者の中には事故車や不動車などの廃車にするしか
ないような自動車であっても買取もしくは無料で引き取ってくれる
廃車買取業者があるのです。

しかしディーラーなどで処分に費用が掛かると言われた自動車を
無料で引き取ったり、果てにはお金を出して買取ったり出来るのは
なぜでしょうか。

■廃車買取業者のカラクリ
そもそもディーラーなどで払わされる「引取手数料」や「下取車諸
費用」とは何なのでしょうか。

まず自動車を引き取るためのレッカー車などの燃料代、レッカー車
などの運転手の人件費、さらに廃車の場合には車両解体に必要な
費用などが「引取手数料」に当たります。(自分で持ち込んだ場合
には燃料代や運転手の人件費は掛かりません。)

そして引き取った自動車の査定をする中古車鑑定士や廃車・名義
変更の手続きを代行する行政書士の人件費、手続きに必要な
用紙代、印紙代などが「下取車諸費用」となります。

買取業者の場合、レッカー車などの積載車は通常自社で保有して
おり、その運転手も自社の社員であるため人件費は掛かりません。

中古車鑑定士に関しても、買取業者である以上、その資格を有した
自社の社員がおり、廃車や名義変更の手続きなども行政書士を
起用せず、数件(あるいは数十件)まとめて自社で行うことにより
費用が掛からなくなっています。

また車両解体も自社か提携している解体工場で、手続き同様、
まとめて行うのでほとんど費用は掛かりません。

よって実費としてはレッカーなどの燃料代と手続きに必要な用紙代・
印紙代の数百円~1千円程度と思われます。

買取った自動車が転売出来るのであれば、これらの費用が回収
可能なのはわかりますが、廃車買取業者の場合は、1千円程度とは
いえどうやって回収し、さらには利益を上げているのでしょうか。

買取った自動車には、「自動車としての価値」はありませんが、
リサイクル資源として高い価値があるのです。

具体的には、自動車には3万点以上にも及ぶパーツや部品が
使われており、その骨格やボディは鉄で出来ています。

解体する際に再利用可能な物は取り外し、中古パーツとして販売
したり、海外に輸出することで商売が成り立っています。

エンジン類や電装品、シート、メーター類、バンパーなどだけでなく、
ネジや雑線などもリサイクルしているのです。

また驚くことに、「価値の無い自動車」を「価値のある自動車」に
生まれ変わらせて転売したりもしています。

廃車買取業者の中には、通常の自動車整備工場よりも遥かに高い
技術力を持った整備員を揃えている業者もあり、再び自動車として
の価値を甦らせるのです。

このような自動車は国内では事故車扱いとなり、あまり高く売れ
ませんが、海外特に新興国では日本車への安心感と憧れから、
高値で取引されることもあります。

このように廃車買取業者は、買取った自動車を中古車として海外に
輸出したり、解体して中古パーツとして販売・輸出したり、さらに
資源として売却することで利益を得ているのです。

■廃車買取業者とは
廃車買取業者は、リサイクルの意識が高く、自動車の解体や流通に
関して独自の広いネットワークを国内外に持っており、さらには
自動車整備に関しては他社に優る高い技術力を持った優秀な業者
であるということが出来ます。

最近では、廃車買取業者をまとめて紹介したインターネットサイト
などもあり、そこでメールや専用フォームによる見積りや複数社への
一括見積り依頼が無料で出来たりします。

ディーラーによる下取りには、それにしか出来ない良いこともあると
思いますが、「自分の愛車には価値が無い」と思い込む前に、一度
廃車買取業者に見積りを依頼してみましょう。

それで査定額が低ければ諦めもつきますし、逆に思わぬ高値が
付くかもしれません。

後悔しないためにも、自分の愛車が本当に価値が無いのかどうか
調べてから処分する方法を検討してみてはいかがでしょうか。

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